Part 1
乃々木公園
司
——お、このあたりがよさそうだな
類
人もあまりいないし、練習にはうってつけだね
司
うむ。今日もコンテストに向け、
張り切って練習しようではないか!
張り切って練習しようではないか!
寧々
えむももう着くって連絡があったから、そろそろ——
えむの声
おーい!
類
フフ、噂をすればなんとやらだね
寧々
ねえ、わたしの気のせいじゃなければ、
えむの背中に、羽がついてるような気がするんだけど……?
えむの背中に、羽がついてるような気がするんだけど……?
類
僕にも見えているから、気のせいではなさそうだよ
司
小道具を装着してくるとは気合いが入っているな!
えむ
とーちゃーく! みんな、お待たせ!
寧々
おはよ、えむ。
それで——なんで羽つけてきちゃったわけ?
それで——なんで羽つけてきちゃったわけ?
えむ
ほえ?
あ、この羽のこと?
あ、この羽のこと?
えむ
あたし、今度のショーで妖精さんをやるでしょ?
えむ
この羽をつけて過ごしたら、
妖精さんはどう動くかな~?って演技のアイディアが
もりもり出てくるかなって思って!
妖精さんはどう動くかな~?って演技のアイディアが
もりもり出てくるかなって思って!
寧々
ギリギリわかんなくないけど、
街の人に絶対変な目で見られたでしょ……
街の人に絶対変な目で見られたでしょ……
類
羽をつけた謎の少女……
えむくんから新たな都市伝説が生まれそうだねえ
えむくんから新たな都市伝説が生まれそうだねえ
えむ
伝説!? あたし、伝説になるの?
やった~!!
やった~!!
寧々
別に嬉しいことじゃないと思う
司
ハッハッハ!
そこまで考えてのことならば、オレはいいと思うぞ
そこまで考えてのことならば、オレはいいと思うぞ
司
今回、えむは侍女役などいろいろ兼ねているが、
メインは妖精役だからな!
メインは妖精役だからな!
司
できることを全力でし、考え抜いて演じるといい!
ただし、使いすぎて羽を壊すんじゃないぞ?
ただし、使いすぎて羽を壊すんじゃないぞ?
えむ
はーいっ!
寧々
まぁ……えむが考えやすいならいっか。
妖精は姫と王子の旅を応援する、重要な役だもんね
妖精は姫と王子の旅を応援する、重要な役だもんね
類
ああ。ショーを盛り上げる
コメディリリーフとして、ぜひ頑張ってほしいな
コメディリリーフとして、ぜひ頑張ってほしいな
えむ
えへへ。類くんが書いてくれた妖精さん、とっても楽しいから
おもしろいところちゃーんと見せたいんだ!
おもしろいところちゃーんと見せたいんだ!
えむ
それで、今よりも~~~っとおもしろくするならやっぱり——
司
動きが重要、ということか
えむ
そうっ!
だからいっぱい考えてるんだ!
だからいっぱい考えてるんだ!
女の子A
……あれ?
ねえねえ、ななちゃん! あのおねーちゃん羽がついてる!
ねえねえ、ななちゃん! あのおねーちゃん羽がついてる!
女の子B
あ……ホントだ……
司
ん? ちびっ子達がこちらを見ているな?
寧々
まあ、羽が付いてたら無視するのは難しいんじゃない
女の子A
おねーちゃん、なにしてるの?
えむ
劇の練習だよ! お姉ちゃんは妖精さんなんだ!
女の子B
妖精さん……?
えむ
『呼ばれて飛び出てこんにちはー!
とーってもかわいい妖精さんだよー!』
とーってもかわいい妖精さんだよー!』
えむ
『はい! 決めポーズ!』
女の子B
……変な妖精さん
えむ
『ええっ!? 変な妖精さん!?
どこどこ? どこにいるの?』
どこどこ? どこにいるの?』
女の子A
あはは、おねーちゃんだよ〜!
絵本の妖精さんはもっとおしとやかだったもん
絵本の妖精さんはもっとおしとやかだったもん
女の子B
妖精さんはそんな変な動きしないよ
えむ
『どっひゃあ! あたしが変な妖精さん!?
うそうそ! こんなにおしとやかなのに〜!?』
うそうそ! こんなにおしとやかなのに〜!?』
女の子B
ふふ、どっひゃあだって
女の子A
変なの〜!
女の子A
劇、がんばってね!
女の子B
ばいばい。変な妖精さん
えむ
ありがとう! またねー!
えむ
えへへ、楽しかったなあ~!
えむ
……って、今日は妖精さんの動き考えるんだった!
えむ
今日やるシーンの動きも決めてないから考えないと~!
むむむむ~!
むむむむ~!
司
というか、今の感じがいいんじゃないか?
えむ
ほえ?
寧々
あの子達と話してた時の動きだよね。
えむのリアクションにすっごく喜んでたし
えむのリアクションにすっごく喜んでたし
類
うん。今のをベースに考えていくとよさそうだよ
えむ
そっか! それじゃあ、えーと……
えむ
あたし……どんな動きしてたっけ?
寧々
えっ
司
今さっき、やったばかりだろうが!
えむ
そうなんだけど、
あの子達が笑ってくれたらいいな~!ぱぱーん!えーい!
ってやってたから、覚えてないんだ~
あの子達が笑ってくれたらいいな~!ぱぱーん!えーい!
ってやってたから、覚えてないんだ~
司
仕方のないやつだな……
どっひゃあ!とこういう感じだろう
どっひゃあ!とこういう感じだろう
えむ
あ、それだ〜!
ねえねえっ、他にはどんなことしてた?
ねえねえっ、他にはどんなことしてた?
司
なぜ、オレがお前の動きを教えねばならんのか……
まったく、よく見ていろ
まったく、よく見ていろ
えむ
はーい、よろしくお願いしまーす!