Part 1
類の部屋
類
(……あとはネジを締めれば完成だな)
類
(今回の舞台のキーアイテムとなる小道具『呪いの花』——)
類
(凍ったように閉じたつぼみは、
絶望にとらわれた王子の心をイメージしている)
絶望にとらわれた王子の心をイメージしている)
類
(……うん。この出来栄えなら、
司くん達も気に入ってくれるだろうね)
司くん達も気に入ってくれるだろうね)
類
……よし。できた
???
『ねえねえ、できたみたいだよ♪』
???
『わあ、何に使うお花なんだろ〜?』
類
ん……?
類
ああ、来ていたんだね。気がつかなかったよ
リン
『えへへ、見つかっちゃった〜』
類
今日はどうしたんだい? 僕に何か用でもあるのかな?
レン
『あのね、類くんを応援しにきたんだ!』
ミク
『毎日、コンテストのために頑張ってるから、
元気をお届けしようと思って☆』
元気をお届けしようと思って☆』
類
なるほど。それはありがたいね
リン
『でも、作業に集中してたから、
じーっと見ちゃったな』
じーっと見ちゃったな』
類
おや、声をかけてくれてもよかったのに
レン
『うーん、でも類くんが
小道具作りしてるところ見るのも好きなんだ!』
小道具作りしてるところ見るのも好きなんだ!』
リン
『カチャカチャ作ってる類くん、
すっごく楽しそうなんだよね♪』
すっごく楽しそうなんだよね♪』
類
へえ。そんな風に見えているとはね
類
実際こういった作業の時間は、とても好きなんだ
類
本番で演出を披露した時の光景……
お客さん達の驚きにあふれた表情……
お客さん達の驚きにあふれた表情……
類
装置が見せてくれるものを想像しながら、
手を動かしていく時間がね
手を動かしていく時間がね
類
この花が、舞台を彩ってくれる瞬間を
今から心待ちにしているよ
今から心待ちにしているよ
リン
『あ、そうだ!
そのお花、どんな風に使うのか気になってたんだ〜』
そのお花、どんな風に使うのか気になってたんだ〜』
レン
『ねえねえ、どんなシーンで使うの?
何か仕掛けがあるんだよね!』
何か仕掛けがあるんだよね!』
類
おや、気になるかい?
類
それじゃあ、どんな仕掛けなのか当ててみてほしいな
レン
『えーと、なんだろう?』
リン
『楽しいシーンで使うんじゃないかな?
歌に合わせて、お花がるんるんって踊ったりするんだと思う!』
歌に合わせて、お花がるんるんって踊ったりするんだと思う!』
ミク
『わあ! 楽しそう〜! 絶対それだよ!』
類
フフ……
レン
『あ、もしかして光るとか?
真っ暗なシーンで光ったら、すっごくきれいな気がする!』
真っ暗なシーンで光ったら、すっごくきれいな気がする!』
ミク
『あ〜! それかも!』
リン
『リンも見たいなあ~♪』
類
どちらも素晴らしい発想だね。
今度、それも作ってみようかな
今度、それも作ってみようかな
リン
『やったあ〜☆』
リン
『……あれ? 作ってみようってことは、違うってこと?』
ミク
『じゃあじゃあ、正解はなに?』
類
正解は……
類
——やっぱり、まだ秘密にしておこうかな
リン
『え〜? なんでなんで?』
類
せっかくなら本番で、
この花がどう活躍するのか見てほしいと思ってね
この花がどう活躍するのか見てほしいと思ってね
類
この装置に込めたサプライズは、
僕の思う理想の瞬間で味わってもらえると嬉しいよ
僕の思う理想の瞬間で味わってもらえると嬉しいよ
レン
『うーん、気になるなあ〜』
レン
『でもたしかに見るなら、本番が一番だもんね』
リン
『じゃあ、リンも我慢する!』
ミク
『うんうん! 類くん、コンテスト頑張ってね!
ミク達もぜーったい見に行くから☆』
ミク達もぜーったい見に行くから☆』
類
ありがとう
類
今の僕達にできるものを詰め込んだ舞台だ。
ミクくん達にも、楽しんでもらえるといいな
ミクくん達にも、楽しんでもらえるといいな