Part 1

セカイの狭間
1
ルカ
…………あら?
2
ルカ
……ミク、またあの子達のセカイに行くのかしら?
3
ルカ
(ここ最近、ずっとそうね)
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ルカ
(黒い欠片のことがあったから、様子が気になっているんだわ)
5
ルカ
私も、セカイの木の様子を見に行こうかしら。
まずは——
ストリートのセカイ
広場
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ルカ
ええと、セカイの木は……
7
ルカ
あら、みんなも来ていたのね
8
ルカ
何を話しているのかしら?
なんだか少し、揉めているみたいだけど……
9
リン
もう……。
わたし、ちゃんと『水やりした?』って確認したのに
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リン
『あとでやる~』なんて言って、
結局やってないじゃーん!
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ルカ
ごめんごめん! 途中まではちゃんと覚えてたんだけど、
カフェでランチ食べたらいつの間にかスポーンとね
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リン
ランチと水やり、全然関係ないじゃん!
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ルカ
ほらだって、美味しい物を食べたら、
『美味しい~!』っていう気持ちで
頭も胸もいっぱいになっちゃうでしょ?
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ルカ
あ、そうそう! カイトだって、
このあいだメイコに頼まれたお手伝いをすっぽかして――
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MEIKO
こら。矛先をズラそうとしないの。
当番を忘れたのはルカなんだから
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ルカ
うぐぐ……
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ルカ
なるほど。木の水やりをうっかり忘れてしまって
怒られているのね
18
ルカ
でも、このセカイの私が相手なら、
怒るよりも——
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MEIKO
でも、ルカならきっと同じ失敗はしないわよね?
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ルカ
えっ?
21
MEIKO
この前軽食の作り方を教えた時も、
一度でマスターしちゃったもの
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MEIKO
物覚えのいいルカなら、
次は水やりを忘れたりしないでしょ?
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ルカ
ふふ、もちろん!
私って、やればなんでもできちゃうから♪
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ルカ
次の当番は任せて!
カンペキに水やりしとくから!
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MEIKO
ええ、よろしくね
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ルカ
……ふふ、マスターのメイコは流石ね。
あの私の性格を、よくわかっているわ
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ルカ
まあ、メイコの面倒見の良さに助けられている
って言った方が正しいかもしれないけれど
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ルカ
あ、そういう意味なら、ショーをやっている私も——
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ルカ
すー、すー……
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MEIKO
あ、ルカ! ここにいたのね!
次のショーのことで話が——
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ルカ
んん……、めーちゃん?
もしかして、お膝を貸しに来てくれたの?
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MEIKO
え? 私はショーの話をしに——
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ルカ
ありがとう……ふふっ。
これでもっと素敵な夢が、見られ……すー……
34
MEIKO
ちょっと、ルカ? ルカ~~~!
35
ルカ
すー……すー……
36
MEIKO
まったくもう……。
ちょっとだけだからね
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ルカ
メイコにいろいろ甘えて、
面倒を見てもらっているのよね
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ルカ
逆に、まふゆちゃんの想いのセカイの私は——
39
ルカ
ねえ、メイコ。
私、いいことを思いついたんだけど、聞いてくれる?
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MEIKO
……好きにしてちょうだい。
でも、反応は期待しないことね
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ルカ
あら、その反応が楽しみなのに
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MEIKO
だったら、私が思わず反応したくなるような話を
頑張ってすることね
43
ルカ
……意地でも聞き流そうっていう気しかしないわね。
仕方ない、ミク達を探すわ
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ルカ
——あのセカイのメイコには、
上手くあしらわれることもあるのよね
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ルカ
あれも、あのセカイの私の性格をわかっているからこそ
できることよね
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ルカ
性格を理解して上手く付き合うっていうところは、
マスターのメイコやショーをやっているメイコと
似ているかもしれないわね
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ルカ
ふふ、意外な共通点を見つけてしまったわ
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ルカ
……なんだか、他のセカイの私達にも会いたくなってきたわね
49
ルカ
次は、どの私に会いに行こうかしら?