Part 1
放課後
教室のセカイ
志歩
……あ、空いてそう。
今日はここにしようかな
今日はここにしようかな
志歩
(咲希は、楽器屋寄るから先に出るって言ってたし……
さすがにまだ来てないよね)
さすがにまだ来てないよね)
志歩
(新しいクリーナーを探すらしいから、
ちょっと時間かかるかもな)
ちょっと時間かかるかもな)
志歩
(他のふたりは委員会だったし、待っててもよかったけど……)
志歩
(ワンマンのことを考えると、
やっぱり少しでも練習しておきたいし)
やっぱり少しでも練習しておきたいし)
志歩
——よし、始めよう
志歩
まずはチューニングから——
志歩
……これでよし、と
志歩
とりあえず新曲からやって、
時間があったらもう1曲……ん?
時間があったらもう1曲……ん?
志歩
リンとルカさん?
そんなところで何してるんですか?
そんなところで何してるんですか?
リンの声
あっ、バレちゃった!
こっそりのぞいてたのに〜
こっそりのぞいてたのに〜
ルカ
教室に入っていくのが見えたから
リンと一緒に、様子を見にきたの
リンと一緒に、様子を見にきたの
志歩
普通に話しかけてくれてよかったのに。
ただチューニングしてるだけだったので
ただチューニングしてるだけだったので
リン
そうなんだけど……!
チューニングしてるしほっち、めちゃかっこよくて!
チューニングしてるしほっち、めちゃかっこよくて!
リン
それに、誰かがチューニングしてるところって
『ミュージシャン!』って感じがして好きなんだよね~。
だから、もうちょっと見てよーって思って♪
『ミュージシャン!』って感じがして好きなんだよね~。
だから、もうちょっと見てよーって思って♪
志歩
何それ
ルカ
そういえば、今日は志歩ひとりなの?
志歩
みんなは後から来ますよ。
それぞれ用事があるみたいで
それぞれ用事があるみたいで
志歩
それで、ただ待ってるのもなと思って、
先に自主練しに来たんです
先に自主練しに来たんです
リン
お〜! さっすがしほっち、やる気満々だね!
ルカ
そうね。それに……志歩だけじゃなくて
みんな、最近すごく頑張っているわよね
みんな、最近すごく頑張っているわよね
ルカ
こっちでも夜遅くまで練習してるし。
休みの日は、スタジオに1日入ったりもしてるんでしょ?
休みの日は、スタジオに1日入ったりもしてるんでしょ?
志歩
そうですね。
熱量も高くて……いい雰囲気だと思います
熱量も高くて……いい雰囲気だと思います
志歩
やっぱり今回のライブは、特別ですから
リン
プロになって、初めてのワンマンだもんね!
志歩
うん。デビューしてから、フェスとかアリーナとか、
いろんなステージに立たせてもらったけど——
いろんなステージに立たせてもらったけど——
志歩
ワンマンってなると、全然違う
志歩
これまでのステージと違って、
お客さんは私達だけを見にきてくれるわけだから
お客さんは私達だけを見にきてくれるわけだから
志歩
その期待には、
絶対に応えなくちゃいけないし——応えたい
絶対に応えなくちゃいけないし——応えたい
リン
うんうん!
その気持ち、みんなの音からビシビシ伝わってるよ!
その気持ち、みんなの音からビシビシ伝わってるよ!
ルカ
伝えたい、届けたいって熱い想いを感じるわよね
志歩
そっか……。
それならよかったです
それならよかったです
志歩
でも、まだ全然足りない——
志歩
私達は、次のライブも来たいって
思ってもらえるような演奏をしなくちゃいけないので
思ってもらえるような演奏をしなくちゃいけないので
ルカ
次のライブ?
志歩
はい。次に繋げて、お客さんを増やして、
会場も大きくしていって……
会場も大きくしていって……
志歩
いつか、自分達の足でアリーナに立つ。
それが、私の夢ですから
それが、私の夢ですから
志歩
このワンマンは、その夢の始まりだと思ってるんです
志歩
だから——絶対に、最高のライブにしてみせます
リン
しほっち……
ルカ
志歩の想い、すごく伝わってきたわ
リン
うん! 聞いてるだけで、なんだか胸の奥が
ブワーって熱くなってきたよ!
ブワーって熱くなってきたよ!
リン
しほっち達が、最高の状態で本番を迎えられるように、
あたし達もいーっぱいサポートするね!
あたし達もいーっぱいサポートするね!
志歩
ありがとうございます
志歩
そうだ。じゃあ、さっそくお願いしてもいいですか?
志歩
ちょうど練習始めるところだったので、
見てもらえたら嬉しいなって
見てもらえたら嬉しいなって
リン
おっけー! 任せてよ!
ルカ
志歩が納得できるまで、とことん付き合うわ
志歩
頼りにしてます。
それじゃあ、まずは新曲から——
それじゃあ、まずは新曲から——