Part 1

宵崎家 キッチン
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まふゆ
(朝ごはんの準備はこれで大丈夫)
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まふゆ
……奏、起きてこないな
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まふゆ
奏、朝だよ
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まふゆ
……奏?
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あれ、まふゆ? 先に寝たんじゃ——
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あ、制服……。もしかして、もう朝?
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まふゆ
うん。……奏、徹夜したの?
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そうみたいだね
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あ、そうだ。昨日の作業で話したアレンジなんだけど、
今、曲全体に調整をかけてるところなんだ
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まふゆが書いてくれてる歌詞とも、
もっと合うようになってると思うよ
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まふゆ
そうなんだ……
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まふゆ
(……一度、寝てほしい。
でも、ご飯も食べてもらわないと……)
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まふゆ? ……ああ、アレンジの確認したい?
途中までなら聴けるけど
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まふゆ
……学校から帰ってきたら、聴く
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あ、そっか。さすがに朝は忙しいよね
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じゃあ、まふゆが帰ってくるまでには
アレンジ終わらせておくよ
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まふゆ
うん……
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まふゆ
とりあえず、ご飯食べて
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——ごちそうさまでした
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まふゆ
……ごちそうさまでした
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あ、片付けはわたしがやるね。
今日も朝ごはんの準備してもらっちゃったし
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まふゆ
……わかった
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まふゆ
……奏
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ん、何?
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まふゆ
それが終わったら、ちゃんと寝て
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わかってるよ。
今日はお父さんの病院にも行かないといけないし
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……ああでも、
アレンジも切りのいいところまではやらないと。
気になって眠れないから
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まふゆ
……ちゃんと寝てくれるなら、それでもいいよ
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うん。心配してくれてありがとう、まふゆ
放課後
宮益坂女子学園 中庭
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まふゆ
(……奏、あれからちゃんと休んだかな)
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まふゆ
(体力ないし、徹夜の状態では出かけないだろうけど……。
お昼にメッセージ送って、念押ししておけばよかったな)
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まふゆ
そうだ……
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ミク
……あれ、まふゆ?
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まふゆ
ミク、ちょうどよかった
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まふゆ
私の代わりに、奏の様子を見てきてくれない?
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ミク
奏? どうして?
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まふゆ
徹夜して、昨日寝てないみたいなの
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まふゆ
朝話した時は大丈夫そうだったけど、
お父さんの病院にも行くらしいから
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???
……懲りないやつだな
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ミク
あ、カイト……
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KAITO
……お前、『休め』とあいつに言ったんだろうな
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まふゆ
うん……。
でも、作業に集中すると奏は時間を忘れちゃうから
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KAITO
……あいつを見に行って、
休んでないようなら休ませればいいのか?
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まふゆ
協力してくれるの?
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KAITO
お前に届く曲を作れるのは、あいつだけだからな。
何かあっても困る
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ミク
大丈夫だよ、まふゆ。
奏のことは任せて
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まふゆ
……うん。ふたりとも、よろしく