Part 1

司の部屋

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ふむ……

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なるほどな。そういう方法もあるのか……

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レン

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『司くーん!』
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KAITO

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『こんばんは。今少しいいかな——』
5

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ん?
おお、カイトとレンか
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KAITO

『あ……本を読んでいたんだね。
邪魔をしちゃったかな』
7

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いいや、大丈夫だ。
それよりどうしたんだ?
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KAITO

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『最近、ハードな練習が続いているからね。
ちゃんと休めているか気になって、様子を見に来たんだよ』
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レン

『今日も長い時間練習してたけど大丈夫?』
10

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ああ、そういうことか。
気にかけてくれてありがとう!
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だが、オレのことなら心配はいらない。
最高のパフォーマンスを発揮するためには休息も重要!
日々、きちんと休むよう心がけているぞ!
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今夜も、あと少しこの本を読んだら
寝ようと思っていたところだ
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KAITO

『そっか。それならよかったよ』
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レン

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『……司くん、今日はなんの本を読んでるの?』
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ああ、メンタルコントロールについての本だ。
参考になりそうな本を図書室で、片っ端から借りてきた
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レン

『メンタルコントロール?』
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たとえばこれはメダリストが書いた、
メンタルコントロールの本だろう?
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こっちはスポーツ指導者向けの、
メンタルマネジメントやトレーニングに関する本だな
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いずれも興味深い内容ばかりだ。
プレッシャーのかかる世界に身を置く人達の話は勉強になる
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KAITO

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『やっぱり、寧々ちゃんのためかい?』
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うむ。オレに何かできることがないかと思ってな
22

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そこで、メンタルを回復する方法を
先人達の知恵に頼って調べていたというわけだ
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レン

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『そういえば、練習の時もいろいろ試してたよね!』
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ああ、ゆっくりと呼吸をすることで、
リラックス状態を作り出す方法……
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ポジティブな言葉を自分にかけることで、
感情を整える方法……
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このあたりは試してみたのだが、
本来の調子を取り戻すには至らなかったな
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だが、まだ試していない方法もあるぞ!
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KAITO

『どんなものなんだい?』
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音楽だ。好きな音楽を聴くことには、
かなりのリラックス効果があるらしい
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そこで、練習を始める前に——
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レン

『寧々ちゃんの好きな音楽を流すとか?』
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いいや、寧々の好きな歌を、
みんなで歌ってはどうかと思ったんだ!
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レン

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『わあ、楽しそう! みんなでやろうよ、それ!』
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ハッハッハ! 名案だろう!
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KAITO

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『なるほど、効果があるかもしれないね』
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KAITO

『でも急に歌い始めるとびっくりするから、
前もって伝えておくのはどうだい?』
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はっ、たしかに……!
リラックスさせるつもりで逆のことをしてはまずいな
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KAITO

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『ふふ、そうだね』
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他にも、練習前にみんなで、
雑談を楽しむという方法もよさそうだ
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この本によると、
楽しい会話にも緊張を和らげる効果があるらしい!
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KAITO

『それはいいかもしれないね。
演技で頭がいっぱいになってる状態なら、効果がありそうだよ』
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では採用だ!
これはさっそく明日試してみるとしよう!
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とっておきの抱腹絶倒エピソードトークで、
寧々の緊張も和らぐことだろう!
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レン

『どんなお話なんだろ! すっごく気になるよ〜!』
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楽しみにしておくといい!
腹筋も鍛えられること間違いなしだぞ!
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KAITO

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『……さすが司くんだね』
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む、なんだ? 急に?
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KAITO

『寧々ちゃんのために一生懸命考えてる姿が素敵だと思ってね』
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なに、仲間として当然のことだ
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……寧々はTHE CENTER THEATREの舞台に立って、
観客の前でショーができることを楽しみにしていた
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なのに思うような演技ができず、
悔しく、歯がゆい思いをしていることだろう
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だが、この舞台に立つ時は、
そんな悔しい顔で立ってほしくはない
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記念すべき舞台に、主役として立つんだ。
やはり、とびっきりの笑顔でなくてはな!
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KAITO

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『……そうだね』
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KAITO

『司くん、僕にも本を読ませてくれないかい?
寧々ちゃんのために、一緒に考えたいんだ』
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レン

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『ボクにも見せて見せて!
みんなのお手伝い、がんばるよ!』
57

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ふたりとも……!
58

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では一緒に読もう!
オレ達で寧々の助けとなる方法を見つけようではないか!