Part 1
司の部屋
司
ふむ……
司
なるほどな。そういう方法もあるのか……
レン
『司くーん!』
KAITO
『こんばんは。今少しいいかな——』
司
ん?
おお、カイトとレンか
おお、カイトとレンか
KAITO
『あ……本を読んでいたんだね。
邪魔をしちゃったかな』
邪魔をしちゃったかな』
司
いいや、大丈夫だ。
それよりどうしたんだ?
それよりどうしたんだ?
KAITO
『最近、ハードな練習が続いているからね。
ちゃんと休めているか気になって、様子を見に来たんだよ』
ちゃんと休めているか気になって、様子を見に来たんだよ』
レン
『今日も長い時間練習してたけど大丈夫?』
司
ああ、そういうことか。
気にかけてくれてありがとう!
気にかけてくれてありがとう!
司
だが、オレのことなら心配はいらない。
最高のパフォーマンスを発揮するためには休息も重要!
日々、きちんと休むよう心がけているぞ!
最高のパフォーマンスを発揮するためには休息も重要!
日々、きちんと休むよう心がけているぞ!
司
今夜も、あと少しこの本を読んだら
寝ようと思っていたところだ
寝ようと思っていたところだ
KAITO
『そっか。それならよかったよ』
レン
『……司くん、今日はなんの本を読んでるの?』
司
ああ、メンタルコントロールについての本だ。
参考になりそうな本を図書室で、片っ端から借りてきた
参考になりそうな本を図書室で、片っ端から借りてきた
レン
『メンタルコントロール?』
司
たとえばこれはメダリストが書いた、
メンタルコントロールの本だろう?
メンタルコントロールの本だろう?
司
こっちはスポーツ指導者向けの、
メンタルマネジメントやトレーニングに関する本だな
メンタルマネジメントやトレーニングに関する本だな
司
いずれも興味深い内容ばかりだ。
プレッシャーのかかる世界に身を置く人達の話は勉強になる
プレッシャーのかかる世界に身を置く人達の話は勉強になる
KAITO
『やっぱり、寧々ちゃんのためかい?』
司
うむ。オレに何かできることがないかと思ってな
司
そこで、メンタルを回復する方法を
先人達の知恵に頼って調べていたというわけだ
先人達の知恵に頼って調べていたというわけだ
レン
『そういえば、練習の時もいろいろ試してたよね!』
司
ああ、ゆっくりと呼吸をすることで、
リラックス状態を作り出す方法……
リラックス状態を作り出す方法……
司
ポジティブな言葉を自分にかけることで、
感情を整える方法……
感情を整える方法……
司
このあたりは試してみたのだが、
本来の調子を取り戻すには至らなかったな
本来の調子を取り戻すには至らなかったな
司
だが、まだ試していない方法もあるぞ!
KAITO
『どんなものなんだい?』
司
音楽だ。好きな音楽を聴くことには、
かなりのリラックス効果があるらしい
かなりのリラックス効果があるらしい
司
そこで、練習を始める前に——
レン
『寧々ちゃんの好きな音楽を流すとか?』
司
いいや、寧々の好きな歌を、
みんなで歌ってはどうかと思ったんだ!
みんなで歌ってはどうかと思ったんだ!
レン
『わあ、楽しそう! みんなでやろうよ、それ!』
司
ハッハッハ! 名案だろう!
KAITO
『なるほど、効果があるかもしれないね』
KAITO
『でも急に歌い始めるとびっくりするから、
前もって伝えておくのはどうだい?』
前もって伝えておくのはどうだい?』
司
はっ、たしかに……!
リラックスさせるつもりで逆のことをしてはまずいな
リラックスさせるつもりで逆のことをしてはまずいな
KAITO
『ふふ、そうだね』
司
他にも、練習前にみんなで、
雑談を楽しむという方法もよさそうだ
雑談を楽しむという方法もよさそうだ
司
この本によると、
楽しい会話にも緊張を和らげる効果があるらしい!
楽しい会話にも緊張を和らげる効果があるらしい!
KAITO
『それはいいかもしれないね。
演技で頭がいっぱいになってる状態なら、効果がありそうだよ』
演技で頭がいっぱいになってる状態なら、効果がありそうだよ』
司
では採用だ!
これはさっそく明日試してみるとしよう!
これはさっそく明日試してみるとしよう!
司
とっておきの抱腹絶倒エピソードトークで、
寧々の緊張も和らぐことだろう!
寧々の緊張も和らぐことだろう!
レン
『どんなお話なんだろ! すっごく気になるよ〜!』
司
楽しみにしておくといい!
腹筋も鍛えられること間違いなしだぞ!
腹筋も鍛えられること間違いなしだぞ!
KAITO
『……さすが司くんだね』
司
む、なんだ? 急に?
KAITO
『寧々ちゃんのために一生懸命考えてる姿が素敵だと思ってね』
司
なに、仲間として当然のことだ
司
……寧々はTHE CENTER THEATREの舞台に立って、
観客の前でショーができることを楽しみにしていた
観客の前でショーができることを楽しみにしていた
司
なのに思うような演技ができず、
悔しく、歯がゆい思いをしていることだろう
悔しく、歯がゆい思いをしていることだろう
司
だが、この舞台に立つ時は、
そんな悔しい顔で立ってほしくはない
そんな悔しい顔で立ってほしくはない
司
記念すべき舞台に、主役として立つんだ。
やはり、とびっきりの笑顔でなくてはな!
やはり、とびっきりの笑顔でなくてはな!
KAITO
『……そうだね』
KAITO
『司くん、僕にも本を読ませてくれないかい?
寧々ちゃんのために、一緒に考えたいんだ』
寧々ちゃんのために、一緒に考えたいんだ』
レン
『ボクにも見せて見せて!
みんなのお手伝い、がんばるよ!』
みんなのお手伝い、がんばるよ!』
司
ふたりとも……!
司
では一緒に読もう!
オレ達で寧々の助けとなる方法を見つけようではないか!
オレ達で寧々の助けとなる方法を見つけようではないか!