Part 1
アメリカ ニューヨーク州
ライブハウス
こはね
会場、すごい熱気だね……
冬弥
……それに、どのチームもレベルが高い。
アランさんがすすめてくれたイベントなだけあるな
アランさんがすすめてくれたイベントなだけあるな
彰人
(……これが、アメリカでの初仕事か)
冬弥
しかし……
この熱気にあてられると、気持ちがはやるな
この熱気にあてられると、気持ちがはやるな
こはね
そうだね。
これからあのステージに立てるんだって思うと、なんだか……
これからあのステージに立てるんだって思うと、なんだか……
杏
あはは、やっぱりウズウズしちゃうよね〜!
彰人
——緊張はしてねえみたいだな
こはね
えっと、緊張はしてると思うんだけど……
でも、それ以上にワクワクしてるっていうか
でも、それ以上にワクワクしてるっていうか
こはね
このステージに立った時、すごく楽しそうだなって
杏
わかるわかる! 私もだよ!
テンション上がってて、緊張してることも忘れるっていうかさ!
テンション上がってて、緊張してることも忘れるっていうかさ!
彰人
テンション上げすぎて音外すなよ
冬弥
俺達の出番はもうすぐだ。
そろそろ裏に行って準備をしよう
そろそろ裏に行って準備をしよう
こはね
そうだね
杏
あ、そうだ……ねえ、彰人?
彰人
ん? どうした?
杏
本番前に何かアドバイスとかある?
彰人
アドバイス?
杏
だって、なんだかんだ彰人が一番、
アメリカでの場数は踏んでるでしょ?
アメリカでの場数は踏んでるでしょ?
杏
ひとりでオーディエンスをわかせたこともあるし!
冬弥
たしかにそうだな。
こっちで歌う上で、意識したことがあれば教えてほしい
こっちで歌う上で、意識したことがあれば教えてほしい
彰人
……意識したこと、って言われてもな
彰人
そもそも、オレひとりで
オーディエンスをわかせられたわけじゃねえ
オーディエンスをわかせられたわけじゃねえ
彰人
冬弥に仕上げてもらった曲の力がデカかったし、
お前らにも練習付き合ってもらったしな
お前らにも練習付き合ってもらったしな
杏
えー。でも、実際歌ったのは彰人じゃん?
冬弥
ああ、試行錯誤しながら挑んだと言っていただろう
彰人
そりゃそうだが……
こはね
ふふ、東雲くんらしいな
こはね
えっと……歌ってる時は、どういうことを考えてたの?
彰人
あー……いろいろごちゃごちゃ考えてたな
彰人
オーディエンスの反応見て、歌い方を工夫したり。
例えば、その時感じたのは——
例えば、その時感じたのは——
杏
うんうん!
彰人
いや、やっぱやめとく
こはね
えっ?
彰人
口であれこれ言ったところで、
半分も伝わらねえだろ
半分も伝わらねえだろ
杏
えー、じゃあアドバイスはないってこと?
彰人
つーか、お前らならすぐわかるだろ
彰人
いろんな場所で歌ってきたお前らなら、
ステージに立ったら、すぐにな
ステージに立ったら、すぐにな
こはね
……たしかに、日本で歌ってても
ライブハウスごとにお客さんの雰囲気が違ったりしてたもんね
ライブハウスごとにお客さんの雰囲気が違ったりしてたもんね
杏
——だね。そっか、国は違うけど、
やることは今までと変わんないか
やることは今までと変わんないか
冬弥
なるほど
冬弥
余計なことは考えず、いつも通りにやればいい
冬弥
……と、いうことか?
彰人
ま、そういうことだ
彰人
——それに、オレは心配してねえよ
彰人
あの時はひとりだったが、今はチームが揃ってるからな。
充分な力は出せるはずだ
充分な力は出せるはずだ
彰人
こっちの連中に、オレ達の全力をぶつけるぞ
冬弥
そうだな……!
こはね・杏
『うん……!』
彰人
じゃあ準備はいいな?
行くぞ——!
行くぞ——!