Part 1
ショッピングモール 食品売り場
穂波
(——うん、このキャベツがよさそう。
ツヤがあって色もいいな)
ツヤがあって色もいいな)
穂波
(えっと、玉ねぎは……
これはちょっと軽いから、別なものに……)
これはちょっと軽いから、別なものに……)
???
『ほなっち〜〜〜』
???
『おい、いきなり声かけるなよ。店の中だろ』
???
『あ、ホントだ! ごめんごめん!』
穂波
リンちゃん、レンくん……?
穂波
大丈夫。近くには誰もいないよ
リン
『そ、そっか。よかったあ……』
リン
『バンドの練習してるのかと思って、
いつもの感じで声かけちゃった』
いつもの感じで声かけちゃった』
レン
『まったく……』
穂波
ふふ、今日は練習お休みなんだ。
これから家事代行のお仕事に行くところだよ
これから家事代行のお仕事に行くところだよ
レン
『それで買い物してたってわけか』
リン
『へえ……今日はどんなごはん作るの?』
穂波
今は春キャベツと新玉ねぎが美味しいから、
それを使った料理にするつもりだよ
それを使った料理にするつもりだよ
穂波
ロールキャベツと、玉ねぎとトマトのサラダにしようと思って
リン
『わ〜! 美味しそう!』
穂波
他にも、春野菜を使った料理を作ろうと思って考えてきたの
穂波
ほら、このセリとか。
おひたしにして、香りを楽しんでもらえたらいいな
おひたしにして、香りを楽しんでもらえたらいいな
リン
『うう、それも美味しそう……!』
リン
『も〜! ごはんの話してたら、
なんだかお腹空いてきちゃったよ〜!』
なんだかお腹空いてきちゃったよ〜!』
レン
『自分で聞いたんだろ?』
穂波
ふふ、美味しそうって思ってもらえたならよかった
レン
『でも、毎回いろんなメニューを考えるのって大変だよな』
リン
『あ、作り置きもするって言ってたし、何品も考えるんだもんね』
穂波
栄養のバランスも考えるから、
大変といえば大変かもしれないけど……
大変といえば大変かもしれないけど……
穂波
でも、いろんな料理を作れるし、
楽しいって気持ちのほうが大きいかな
楽しいって気持ちのほうが大きいかな
穂波
それに自分の作ったものに、
ありがとうって言ってもらえるのも嬉しいから
ありがとうって言ってもらえるのも嬉しいから
リン
『……そっか』
レン
『今日の料理も喜んでもらえるといいな』
穂波
うん……!
穂波
これ……
リン
『どうしたの?』
穂波
あ、えっと、菜の花とふきのとうがあるのを見つけちゃって
穂波
この前来た時は並んでなかったから、
今日のメニューからは外してたんだけど……
今日のメニューからは外してたんだけど……
穂波
メニュー、ちょっと変えようかな
リン
『え? 作るものもう決まってたのに?』
穂波
でも、せっかく旬の美味しい野菜があるから
穂波
それに宵崎さん、よくこもって作業に集中してるし……
料理から少しでも季節を感じてもらえたらいいなと思って
料理から少しでも季節を感じてもらえたらいいなと思って
レン
『へえ……! そういうことまで考えてるんだな!』
リン
『ほなっちの料理、ぜ〜ったい喜んでもらえるよ!』
穂波
ふふ、ありがとう
レン
『けど、急に変更してすぐメニュー思いつくのか?』
穂波
それなら大丈夫だよ。
何を作るか、なんとなく浮かんでるから
何を作るか、なんとなく浮かんでるから
リン
『えっ、ホント!?』
穂波
菜の花はお吸い物と……
きのこと一緒にかき揚げにしようかなって
きのこと一緒にかき揚げにしようかなって
穂波
ふきのとうは白和えとか、
あ……混ぜごはんにしてみるのもいいかも
あ……混ぜごはんにしてみるのもいいかも
リン
『ほなっち、すご〜い! すぐにじゃんじゃん出てくる!』
レン
『全然、心配いらなかったな』
穂波
前に食べたり、作ったりしたことあるから
穂波
よし。メニューも決まったし……
今日も喜んでもらえるように頑張らないとね
今日も喜んでもらえるように頑張らないとね