Part 1

類の部屋

BGM: --:-- / --:-- Play

1

Listen

(——実に興味深い体験だったね)
2

Listen

(不可解な状態の想いの欠片に、
見知った顔ばかりのセカイの持ち主達……)
3

Listen

(できればもう少し、
あのセカイのカイトさんに話を聞きたかったけれど……)
4

Listen

(もう一度、あのセカイに行くことができれば——)

Sound Effect: Play

5

KAITO

Listen

『こんばんは、類くん。ちょっといいかな』
6

Listen

トリガーになったもの……考えられる可能性は……
7

KAITO

『ええと、類くん……?』
8

Listen

共通する状況……それぞれのセカイに……
9

KAITO

Listen

『おーい、聞こえているかい?』
10

Listen

ああ、カイトさんじゃないか。
すまないね、気づかなかったよ

BGM: --:-- / --:-- Play

11

KAITO

『こっちこそ、考え事の邪魔しちゃったみたいでごめんね』
12

KAITO

Listen

『相談をもらってた顔合わせのことなんだけど——』
13

KAITO

『他のセカイの僕も来てくれるみたいだし、
せっかくだから参加させてもらうことにしたよ』
14

Listen

ありがとう。
そう言ってもらえて、よかったよ
15

Listen

他のセカイの話を聞けるなんてそうはないからね。
きっと有意義な会になるんじゃないかな
16

KAITO

Listen

『そうだね。僕も楽しみだよ』
17

KAITO

『……ところで、随分集中していたみたいだけど——』
18

KAITO

『類くんは、なんの考え事をしていたんだい?』
19

Listen

ああ、あの大きな木のあるセカイに、
もう一度行く方法はないか考えていたんだ
20

KAITO

Listen

『えっ?』
21

Listen

これまでになかった出来事だからね
22

Listen

あのセカイで出会ったカイトさんに、
もっと詳しく話を聞いてみたくて
23

KAITO

『なるほど……』
24

Listen

……ただ、行くための方法がわからないのが問題なんだ
25

Listen

あの時の状況を再現してみたら、と
あの木の前でいろいろ試してみたけれど変化なし
26

Listen

えむくんも試してみたそうだけど、
やはり何も起こらなかったそうだよ
27

KAITO

Listen

『うーん……』
28

KAITO

『もしかしたら、そのセカイは
まだ不安定な状態なのかもしれないね』
29

Listen

……不安定?
30

KAITO

Listen

『なんて言えばいいのかな。セカイは形になっているけど、
まだ想いの持ち主を受け入れられる状態じゃないというか……』
31

KAITO

『だから扉が開いたり、閉じたりしている……
そんな気がするんだけど、どうなんだろうね……?』
32

Listen

それは興味深い意見だね
33

Listen

だとしたら……
何か法則性に基づくものではないのかもしれないな
34

Listen

僕達が飛ばされたのは、
偶然が重なった結果……
35

Listen

あの時、一緒に飛ばされたはずの司くん達が
いなかったのは不安定性によるもの……
いや、単なる偶然で済ませるには、都合が良すぎる
36

Listen

想いの数だけセカイがあるのに、出会ったのは知人ばかり。
物理的に、近い距離にいたセカイの持ち主だったから……?
すでに関係性のある者同士だから出会えた可能性も……
37

Listen

……おっと、すまない
38

Listen

また考え込んでしまったよ
39

KAITO

Listen

『ふふ、気になる気持ちはよくわかるよ。
新しい出会いや発見がいろいろあったからね』
40

KAITO

『でも、しっかり考えるには睡眠も大事だよ。
だから、そろそろ……』
41

Listen

たしかに、もういい時間だね
42

Listen

ありがとう、カイトさん。
今日のところはこれくらいにしておくよ
43

KAITO

Listen

『うん。ゆっくり休んでね、類くん』
44

Listen

ああ。おやすみ