週末
スクランブル交差点
一歌
——ふふ。
まさか穂波も、ミクのライブに来てくれるなんて思わなかった
まさか穂波も、ミクのライブに来てくれるなんて思わなかった
穂波
急に声をかけちゃってごめんね。
リセールチケットも一緒に探してもらって……
リセールチケットも一緒に探してもらって……
一歌
全然! 私は嬉しいよ
一歌
でも、ちょっと意外だったかな。
もしかして、聴きたい曲があったとか?
もしかして、聴きたい曲があったとか?
穂波
そういうわけじゃないんだけど……
もっと、知りたいなと思って
もっと、知りたいなと思って
一歌
知りたい?
穂波
うん。一歌ちゃんが、よくミクちゃんのことを
話してくれるけど……わたしはそこまで、
バーチャル・シンガーに詳しいわけじゃないから
話してくれるけど……わたしはそこまで、
バーチャル・シンガーに詳しいわけじゃないから
穂波
だから、バーチャル・シンガーを好きな人達のこととか、
何を感じてるのかを、もっと知りたいんだ
何を感じてるのかを、もっと知りたいんだ
一歌
……そっか。
それなら、今日のライブはぴったりだね
それなら、今日のライブはぴったりだね
一歌
だって、ミクが好きな人達ばっかりだから!
穂波
うん……! 今から楽しみだな
ライブ会場
穂波
……すごい熱気……
一歌
穂波?
穂波
あ……ごめんね。
ちょっと圧倒されちゃって
ちょっと圧倒されちゃって
穂波
配信とかで、ミクちゃんのライブに
たくさん人が来てるのは見たことあるんだけど……
たくさん人が来てるのは見たことあるんだけど……
一歌
わかるよ、その気持ち
一歌
ネットとかで人気なのはわかってるんだけど、
実際にこうやって人が集まってるのを見ると
ちょっとびっくりするよね
実際にこうやって人が集まってるのを見ると
ちょっとびっくりするよね
穂波
うん。それに、海外から来てる人もいるみたいだね
一歌
世界中にミクを好きな人がいるって思うと、なんだか嬉しいよね
穂波
……そうだね。わかる気がする
穂波
あ、照明が……
一歌
始まるみたいだね
一歌
ミクだ……!
ミク
みんなー! 今日は来てくれてありがとう!
ミク
想いをこめて歌うから、
今日は楽しんでいってね!
今日は楽しんでいってね!
穂波
(……! すごい歓声……)
ミク
♪——————————
観客達
やった……! 1曲目からこれ聴けるなんて!
観客達
ミクー! こっち向いて〜〜!
穂波
(……動画で見るのとは、全然違うな……)
穂波
(ファンの人達の熱気が、
大好きって気持ちが、伝わってくる……!)
大好きって気持ちが、伝わってくる……!)
穂波
(それに——)
ミク
みんなの声、届いてるよ!
次の曲は、みんなでコーラスを歌ってほしいな
次の曲は、みんなでコーラスを歌ってほしいな
ミク
♪—————— ♪——————……
観客達
俺、この曲めちゃくちゃ好きなんだよな……!
観客達
わかる! これ聴くと、
ひとりじゃないって思えるんだよね……
ひとりじゃないって思えるんだよね……
穂波
(……きっとここにいる人達は、
ただミクちゃんが好きなだけじゃなくて……)
ただミクちゃんが好きなだけじゃなくて……)
穂波
(ミクちゃんを通して聴く音楽そのものも、好きなんだろうな)
穂波
(きっと、この人達にLeo/needが……
一歌ちゃん達が曲を書き下ろしたら)
一歌ちゃん達が曲を書き下ろしたら)
穂波
(一歌ちゃん達が込めた想いを、
すごく真剣に受け止めてくれるような気がする)
すごく真剣に受け止めてくれるような気がする)
穂波
(……見てみたいな)
穂波
(この人達に、わたし達の——Leo/needの音楽が届く瞬間を)
ミク
♪——————! ♪——————!
一歌
やっぱり、ミクはすごいなあ……!
穂波
(一歌ちゃん、すごく楽しそう)
穂波
(……そうだよね。
一歌ちゃんにとって、ミクちゃんはずっと特別だから——)
一歌ちゃんにとって、ミクちゃんはずっと特別だから——)
一歌
私は、ちょっとだけファンフェスタに傾いてるかも
穂波
…………
穂波
(……きっと、ファンフェスタの曲を書けたら)
穂波
(一歌ちゃんは喜ぶんだろうな)
終演後
一歌
はあ……楽しかったな…………
穂波
そうだね……まだ胸がドキドキしてるよ
一歌
そっか。穂波も楽しめたみたいでよかったな
穂波
うん!
それに……すごいなって思った
それに……すごいなって思った
一歌
すごい?
穂波
あんなにたくさんの人から、
ミクちゃんのことを大好きだって思う
気持ちが伝わってきて——
ミクちゃんのことを大好きだって思う
気持ちが伝わってきて——
穂波
バーチャル・シンガーを好きな人達の
想いの大きさを感じたっていうか
想いの大きさを感じたっていうか
一歌
……うん。私もライブに行くと、同じ気持ちになるよ
穂波
(でも……)
一歌
……新曲のこと、考えてる?
穂波
あ……
穂波
……うん、そうなんだ
穂波
どっちを選ぶべきか、
いろいろ自分なりに調べてみたんだけど……
いろいろ自分なりに調べてみたんだけど……
一歌
……そっか……
一歌
ねえ、穂波
穂波
え……?
一歌
穂波がリーダーとして
私達のためにたくさん考えてくれてること、
すごく嬉しいって思う
私達のためにたくさん考えてくれてること、
すごく嬉しいって思う
一歌
そのおかげで、私達はライブの準備もできてるし
一歌
でも——穂波だけが悩むのは、
ちょっと違うなって思うんだ
ちょっと違うなって思うんだ
一歌
だから……あんまり、ひとりで抱え込みすぎないでね
穂波
……うん。
ありがとう、一歌ちゃん
ありがとう、一歌ちゃん
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