ライブハウス
こはね
え、えっと……
杏
っ——ごめん、エレナ!
勘違いさせちゃったかもしれないけど……
勘違いさせちゃったかもしれないけど……
杏
私がよそ見してて、ぶつかりそうになっちゃったんだ。
だから、この人は悪くなくて……
だから、この人は悪くなくて……
エレナ
そういう問題じゃない
エレナ
こいつには近づかないで、アン
杏
え?
???
なかなかの言われようだな
こはね
っ、日本語……?
エレナ
なんでここにいるの?
???
野暮用でな。
ここのオーナーとは、仕事上の付き合いがあるんだ
ここのオーナーとは、仕事上の付き合いがあるんだ
杏
(……空気がピリピリしてる)
杏
(エレナ達とこの人、知り合いみたいだけど……)
彰人
——おい、どうした?
杏
あ……みんな!
冬弥
何かあったのか?
あまり、穏やかではない雰囲気だが……
あまり、穏やかではない雰囲気だが……
セドリック
『……ダグラス?』
スレイド
『ええっ……!?』
スレイド
『な、なんで“DG”がここに——!?』
彰人
DG?
スレイド
伝説のストリートミュージシャンだよ!
セドリック
マイク1本でのし上がって、
いまや音楽事業を幅広く手掛けるプロデューサーだ
いまや音楽事業を幅広く手掛けるプロデューサーだ
セドリック
メディアへ積極的に顔を出すほうじゃないが、
彼の歌には熱狂的なファンが多い
彼の歌には熱狂的なファンが多い
ダグラス
——“伝説”は恐れ多いな
ダグラス
だが、君達のような若いミュージシャンに
知ってもらえているのは嬉しいよ
知ってもらえているのは嬉しいよ
ダグラス
君達は、娘の友人かな
杏
(娘…………)
杏
(じゃあ、この人はエレナとベッキーの——)
スレイド
……オレはスレイド、こっちはセドリック。
Embersってチームを組んでます
Embersってチームを組んでます
スレイド
エレナとベッキーとは、友達です
セドリック
初めまして
ダグラス
ほう。君達がEmbersか
ダグラス
若手の中でも今、勢いがあるチームだと聞いたことがある。
会えて光栄だよ
会えて光栄だよ
セドリック
こちらこそ。
あのDGに名前を知ってもらえているとは思いませんでした
あのDGに名前を知ってもらえているとは思いませんでした
セドリック
それで、こちらの4人は——
杏
Vivid BAD SQUADです
ダグラス
Vivid BAD SQUAD……
ダグラス
いいチーム名だ。覚えておくよ
エレナ
……もういいでしょ?
エレナ
カッとなって突っかかったのは謝るけど——
エレナ
もう、アタシ達には関わらないで
レベッカ
…………
ダグラス
わかっているさ。
俺だっていつまでも、子守はしていられない
俺だっていつまでも、子守はしていられない
ダグラス
——君達も、騒がせてしまって悪かった
ダグラス
また機会があれば、どこかで
杏
あ……はい!
観客A
『——おい、今通ったのDGだよな!?』
観客B
『え、すごい大物じゃん! なんでこんなところにいるの!?』
杏
……えっと——
スタッフ
『次、Embers! スタンバイいける?』
スレイド
あ……! ヤバい、オレ達の番だ!
セドリック
……思ったよりも早かったな
レベッカ
ふたりとも、行ってらっしゃい!
エレナ
思いっきりかましてきてよね!
杏
——ふたりの歌、楽しみにしてるよ!
彰人
日本では結局、聴きそびれたからな。
期待してんぞ
期待してんぞ
スレイド
任せといて! 行こう、セディ!
セドリック
ああ
エレナ
こいつには近づかないで、アン
杏
(……エレナが、あんなに怒るなんて……)
杏
(お父さんと、何かあったのかな)
杏
(でも、部外者の私が聞くのは——)
エレナ
アン、さっきはごめん!
レベッカ
変な感じになって、心配かけちゃったよね
杏
あ……
エレナ
アタシ達は大丈夫だから
エレナ
——今は、めいっぱい楽しもう?
杏
……うん、そうだね!
杏
(——私も、切り替えよう)
杏
(せっかく、みんなの歌が聴けるんだから!)
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