年末
モアモアハウス 練習部屋
みのり
よいしょっと……!
みのり
——うん! みんなー!
床の雑巾がけ、終わったよ~!
床の雑巾がけ、終わったよ~!
斎藤
お疲れ様です、みのりちゃん
斎藤
わ……すごい! どこもかしこもピカピカですね!
みのり
えへへ、がんばりました!
遥
こっちも、リビングはひと通り片付いたよ
雫
私も、窓と鏡を拭き終わったわ。
愛莉ちゃんのほうはどうかしら?
愛莉ちゃんのほうはどうかしら?
愛莉
ふふ。玄関も、チリひとつないわよ!
斎藤
では、これでモアモアハウスの大掃除は終了ですね。
皆さん、今年もお疲れ様でした!
皆さん、今年もお疲れ様でした!
みのり
お疲れ様でした!
愛莉
最近はLUMINA FORUMのレッスンルームを
使うことが多かったけど……
やっぱり、ここにくると落ち着くわね
使うことが多かったけど……
やっぱり、ここにくると落ち着くわね
雫
ええ。年が明ける前に、ちゃんとお掃除できてよかったわ
斎藤
それにしても、あっという間の1年でしたね。
だいぶ濃かったといいますか……
だいぶ濃かったといいますか……
雫
ふふ、本当ね
遥
けど、まだ終わってないよ。
LUMINAグランプリは、決勝ステージまで
インターバルがあるけど——
LUMINAグランプリは、決勝ステージまで
インターバルがあるけど——
遥
その分、MORE MORE JUMP!としての
活動に力を入れていかないと
活動に力を入れていかないと
愛莉
ええ! 特に直近のアレは、
ファンのみんなも楽しみにしてくれてるでしょうしね?
ファンのみんなも楽しみにしてくれてるでしょうしね?
斎藤
あ、それって年明けのお正月配信のことですか?
遥
はい。LUMINAグランプリで、
いつもみたいに配信できてなかった分、
今回は特に気合いを入れようと思って
いつもみたいに配信できてなかった分、
今回は特に気合いを入れようと思って
遥
だから、それぞれできるだけ
たくさんの案を持ち寄ることにしたんです
たくさんの案を持ち寄ることにしたんです
遥
ミーティングは明日だけど……
みんな、準備は大丈夫そうかな?
みんな、準備は大丈夫そうかな?
雫
いくつかアイディアは用意できたわ。
でも、まだ思い浮かぶかもしれないから、
ギリギリまで考えてみるつもりなの
でも、まだ思い浮かぶかもしれないから、
ギリギリまで考えてみるつもりなの
愛莉
わたしも同じくって感じね。みのりはどう?
みのり
わたしも何個か用意できたよ!
みのり
あと——面白いアイディアが浮かびそうな場所を
見つけたから、下見に行ってこようと思うんだ!
見つけたから、下見に行ってこようと思うんだ!
愛莉
下見……?
1時間後
センター街
冬弥
——すっかり俺の買い物に付き合わせてしまったな。
退屈じゃなかったか?
退屈じゃなかったか?
リン
『うん! お正月のショッピングモール、
いつもと雰囲気が違って面白かったな~』
いつもと雰囲気が違って面白かったな~』
リン
『あと、お正月遊びのおもちゃも
いろいろ買えたし!』
いろいろ買えたし!』
冬弥
年の初めは、セカイでパーティーをすると言っていたからな
冬弥
みんなさえよければ、一緒にやってみよう
リン
『うん! 早くお正月にならないかな~』
リン
『あ、そういえば……今年はみんなで初詣に行ったりするの?』
冬弥
その予定だ
冬弥
世界を獲るという目標もあるからな。
チーム全員で、改めて気持ちをひとつにできればと思う
チーム全員で、改めて気持ちをひとつにできればと思う
リン
『いいね! みんなでバシッとお参りしちゃお!』
???
——あれ? もしかして、青柳くん?
みのり
やっぱり青柳くんだ! こんにちは!
冬弥
花里……? 久しぶりだな
みのり
うん! 青柳くんはお買い物中?
冬弥
ああ、ちょうどさっき終わったところだ。花里は?
みのり
わたしは、神社に行くんだ!
冬弥
神社?
みのり
うん! お正月配信のアイディアを集めるために、
鬼を祀ってるっていう神社に行こうと思って!
鬼を祀ってるっていう神社に行こうと思って!
冬弥
鬼を祀っている神社……それは珍しいな
冬弥
一般的に、鬼は忌むべきものとして扱われることが多いが……
みのり
そう! わたしもそう思ってたんだ!
みのり
でも、その神社で祀ってる鬼は、いい鬼なんだって
冬弥
というと……?
みのり
えっとね、その神社に伝わる言い伝えなんだけど——
みのり
昔、大きな災害があったときに、
鬼が助けてくれたおかげで、
その地域の人達はみんな無事だったんだって
鬼が助けてくれたおかげで、
その地域の人達はみんな無事だったんだって
冬弥
なるほど……。
そういう言い伝えがあるなら、鬼が祀られるのも納得だな
そういう言い伝えがあるなら、鬼が祀られるのも納得だな
みのり
でしょでしょ? それに、お正月には毎年、
鬼に感謝するお祭りもやってるんだよ
鬼に感謝するお祭りもやってるんだよ
冬弥
祭りまであるのか?
みのり
うん! 『鬼姫祭り』っていうんだけど——
みのり
屋台がいっぱい出たり、あとは~……あ!
みんなでお神輿を担いだりするんだって!
みんなでお神輿を担いだりするんだって!
冬弥
神輿……!
みのり
うん! だから見てくれる人も
楽しんでくれるんじゃないかなって!
楽しんでくれるんじゃないかなって!
みのり
あ、一般の人の顔が映っちゃうから、
お神輿の配信はできないかもだけど……って、あれ?
お神輿の配信はできないかもだけど……って、あれ?
みのり
もしかして青柳くん、お神輿好きなの?
冬弥
ああ、いや……少し興味があるだけだ。
今まで、遠目にしか見たことがなかったからな
今まで、遠目にしか見たことがなかったからな
みのり
そうだったんだ!
お神輿って、たくさんの人が一緒に担ぐんだよね
お神輿って、たくさんの人が一緒に担ぐんだよね
みのり
すっごく迫力があるけど……実際にやったら、
どんな感じなんだろう? やっぱり重たいのかな?
どんな感じなんだろう? やっぱり重たいのかな?
冬弥
そうだな。もし経験できるなら、やってみたいが……
冬弥
しかし、担ぎ手は誰でも参加できるんだろうか?
みのり
う~ん、どうなんだろう……
みのり
あ、それなら、青柳くんも一緒に行ってみる?
神社の人に話を聞けるかも!
神社の人に話を聞けるかも!
冬弥
なるほど。
花里がよければ、同行させてもらおう
花里がよければ、同行させてもらおう
リン
『鬼の神社に、お神輿かあ……』
リン
『なんだか面白そうだし、わたしもついてっちゃお!』
みのり
えっと、こっちの角を曲がって——あ、あった!
みのり
じゃーん!
ここが鬼を祀る神社、鬼姫神社だよ!
ここが鬼を祀る神社、鬼姫神社だよ!
冬弥
ここが……。一見すると、普通の神社のようだが……
冬弥
この灯篭……鬼の顔が彫られているな
みのり
こっちにも、鬼の石像があるよ!
みのり
やっぱり鬼を祀ってるから、関係するものがいっぱいあるね
???
——こちらへの参拝は初めてですか?
神主
失礼しました。
私はこの神社で、神職をつとめさせていただいております
私はこの神社で、神職をつとめさせていただいております
神主
もし何かご案内が必要なことがあれば、
いつでもお声がけくださいね
いつでもお声がけくださいね
冬弥
はい、ありがとうございます
みのり
あ……! さっそくなんですけど、
いくつかお伺いしてよろしいでしょうかっ!?
いくつかお伺いしてよろしいでしょうかっ!?
神主
ええ、もちろん
みのり
ありがとうございます!
みのり
もしよければ、この神社のお祭りを配信で
取り上げたいなと思っているんですが——
取り上げたいなと思っているんですが——
冬弥
いろいろと話を聞かせてもらえて、助かったな
みのり
お神輿のことも聞けてよかったね!
一般の人も担げるって言ってたし
一般の人も担げるって言ってたし
冬弥
ああ。なかなかない機会だし、参加してみたいと思う
みのり
そっか。がんばってね、青柳くん!
みのり
(……やっぱりこの神社、いいなあ)
みのり
(地元の人に大切にされてて、
お祭りも毎年盛り上がるみたいだし——)
お祭りも毎年盛り上がるみたいだし——)
みのり
(他にはない特別なお神輿もあるって言ってたから、
お正月配信でも、いつもとは違う色を出せそう!)
お正月配信でも、いつもとは違う色を出せそう!)
みのり
(……うん! ここでやるのはどうかって、
みんなに提案してみよう!)
みんなに提案してみよう!)
みのり
あれ……?
女の子
…………
みのり
(……あの子……)
冬弥
花里? どうかしたのか?
みのり
あ、えっと……!
あそこにいる、着物の女の子がちょっと気になって
あそこにいる、着物の女の子がちょっと気になって
みのり
じっとこっちを見てるけど、
もしかして何か困ってるのかなって……
もしかして何か困ってるのかなって……
冬弥
……たしかに、大人が傍にいる様子でもないな
冬弥
念のため、声をかけてみよう
みのり
うん!
みのり
えっと、こんにちは……!
女の子
……なに?
みのり
え!? あ、えっと、その……
冬弥
いきなり声をかけてすまない。
もし、何か困っていることがあれば——
もし、何か困っていることがあれば——
女の子
わたし、迷子じゃないよ
みのり
そっか、それならよかった!
こっちをじっと見てたから、何かあったのかなと思って……
こっちをじっと見てたから、何かあったのかなと思って……
女の子
……さっき、お祭りの話をしてたから
女の子
あなた達も、来るの?
みのり
え……? う、うん!
来たいなって思ってるよ!
来たいなって思ってるよ!
みのり
あなたはここの神社のお祭り、よく来てるの?
女の子
わたしは、毎年来てるよ
冬弥
毎年……それはすごいな
みのり
ここのお祭りが大好きなんだね!
女の子
……うん
女の子
でも、最近……お祭りに来る子供が減ってるの。
みんな、鬼が怖いみたい
みんな、鬼が怖いみたい
女の子
仕方ないとは思うけど……少しだけ、寂しい
みのり
あ……
みのり
(そっか……鬼の神社だから、小さい子は来づらいのかも……)
みのり
(大好きなお祭りなのに、
同い年くらいの子達がいないのは、寂しいよね……)
同い年くらいの子達がいないのは、寂しいよね……)
みのり
——それなら、わたしに任せて!
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