鬼姫祭り 当日
リン
『わー! すごい、人がいっぱいだ!』
冬弥
そうだな。見たところ、かなり賑わっているようだ
冬弥
それに、何より——
子供A
見て見て! かわいいハンカチもらっちゃった!
子供B
オレももらった! 鬼さんがついたやつ!
冬弥
……子供達がたくさん来てくれて、本当によかった
リン
『冬弥くん達が、いっぱい頑張ったからだよ!』
冬弥
ありがとう。
本当にたくさんの人に協力してもらえたおかげだ
本当にたくさんの人に協力してもらえたおかげだ
冬弥
それに、リンの応援にも励まされた
リン
『えへへ。ホントに応援だけだけどね~』
リン
『でも、まだ終わりじゃないんだよね!
みのりちゃん、あの子のために演舞をやるって言ってたし!』
みのりちゃん、あの子のために演舞をやるって言ってたし!』
冬弥
ああ、俺もまだ見ていないが——
短い期間で、かなり頑張って
練習していたようだから、楽しみだ
短い期間で、かなり頑張って
練習していたようだから、楽しみだ
リン
『あの子も、喜んでくれるといいね!』
???
——あ、冬弥! 見つけた!
彰人
よう
こはね
お疲れ様、青柳くん
冬弥
みんな、来てくれたのか
彰人
ああ。軽くその辺まわってきたが、
かなりデカい祭りなんだな
かなりデカい祭りなんだな
冬弥
そうだな。俺も、実際に見て驚いた
杏
参道のほうは、屋台もいっぱい出てたしね~
杏
あ、そうだ! お神輿ってもう見られるの?
冬弥
いや。時間までは、神社内の特別な場所に保管されているそうだ
杏
そっかー、残念
こはね
ふふ、あとでいっぱい写真撮ろうね
こはね
……あ。そろそろ司さん達のショーの時間かな?
杏
そういえば、愛莉さんも出るって言ってたよね!
面白そうだし、早く行こ!
面白そうだし、早く行こ!
彰人
ま、せっかく来たしな
獅子舞
『ガブガブガブ!!』
青鬼
『ぬおっ!?
あの獅子舞、あれほどの大岩を落としてくるとは……!?』
あの獅子舞、あれほどの大岩を落としてくるとは……!?』
桃鬼
『やるわね……! 力も強いし、すばしっこくて
さっきから全然捕まらないわ!』
さっきから全然捕まらないわ!』
獅子舞
『ガッガッガッガッ!』
青鬼
『ぬうう……! いつもいつも、
洒落にならんイタズラばかり……!』
洒落にならんイタズラばかり……!』
青鬼
『——この神社は、オレ達鬼が代々守ってきたものだ!』
青鬼
『これ以上、好き勝手をするなら容赦はせんぞ!』
獅子舞
『ガブガブガブ!!』
桃鬼
『思いっきり受けて立つ、って感じね』
青鬼
『ああ! 桃鬼、連携してあいつを捕まえるぞ!』
桃鬼
『わかったわ! って……』
桃鬼
『ちょっとー!
連携するなら、動きを合わせなさいよ!』
連携するなら、動きを合わせなさいよ!』
子供達
鬼さん、がんばれー!
子供達
獅子舞、負けるなー!
杏
あはは! どっちも頑張れー!
青鬼
『っ、……ここは……?』
桃鬼
『青鬼! 目が覚めたのね!』
青鬼
『オレ達は……ああ、思い出してきたぞ』
青鬼
『嵐の中、獅子舞と戦っていて——
風で谷底へ落ちそうになったウサギをとっさに……』
風で谷底へ落ちそうになったウサギをとっさに……』
青鬼
『そうだ、あのウサギは無事か!?』
桃鬼
『ここにいるけど、あなたが庇ったおかげで
怪我ひとつしてないわ』
怪我ひとつしてないわ』
桃鬼
『でも……困ったわね。
この谷底から、上まで登るとなると……』
この谷底から、上まで登るとなると……』
獅子舞
『ガブガブ!』
青鬼
『獅子舞!? なぜお前がここに……!』
獅子舞
『ガブガブ、ガブ!』
桃鬼
『え……? あなたの背中に乗せてくれるの?』
獅子舞
『ガブ!』
青鬼
『お前……わざわざ、オレ達を助けにきたのか。
普段から、あれだけ争っているのに……』
普段から、あれだけ争っているのに……』
青鬼
『——お前、本当はいいヤツなんだな。
恩に着るぞ』
恩に着るぞ』
獅子舞
『……ガブ!』
青鬼
『おい、なぜ頭を噛む!? 照れ隠しか!?』
冬弥
(練習のときよりさらに面白くなっている。
さすが、司先輩と桃井さんだ)
さすが、司先輩と桃井さんだ)
冬弥
(あそこにいるのは、花里と——)
冬弥
すまない、少し離れる
冬弥
——花里?
みのり
あ、青柳くん!
女の子
……こんばんは
冬弥
こんばんは。やっぱり君だったんだな
冬弥
ふたりでショーを見ていたのか?
みのり
うん! さっき、そこで会ったんだ!
女の子
……お礼を言ってたの
女の子
こんなに子供達をいっぱい
連れてきてくれて、ありがとうって
連れてきてくれて、ありがとうって
女の子
……久しぶりだな。
この神社が、子供達の笑い声でいっぱいなのは
この神社が、子供達の笑い声でいっぱいなのは
冬弥
……?
冬弥
(初めて会った時から思っていたが……)
冬弥
(随分と、大人びた言い回しをするな。
まるで自分が、子供ではないような——)
まるで自分が、子供ではないような——)
こはね
青柳くん、みのりちゃん!
彰人
なんだ、花里と話してたのか
みのり
あ、みんな!
杏
ショーも終わったし、みんなで屋台でも
見に行こうかって話してたんだ!
見に行こうかって話してたんだ!
こはね
みのりちゃんも、もしよかったら一緒にどうかな?
みのり
えへへ……誘ってくれてありがとう!
みのり
でもわたし、この後はやることがあって!
こはね
やること……?
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