1

スタッフ

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『どうして、Vivid BAD SQUADがここに……!?』
2

こはね

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え、ええっと……?
3

こはね

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(だ、誰だろう……。
会ったことあったかな……?)
4

サラ

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『彼らは、DGのお客様です』
5

スタッフ

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『DGの!?』
6

スタッフ

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『あ、そうか!
この前RUSH BEATSの予選があったから、
その時に見つけたのか……!』
7

冬弥

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『あの、すみませんが、あなたは……?』
8

スタッフ

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『ああ、すまない!
こんな変な声のかけ方をしてしまって』
9

スタッフ

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『僕はここのA&Rのスタッフなんだ』
10

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『A&R……?』
11

スタッフ

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『簡単に言うと、アーティストの発掘や育成の担当さ。
……実は少し前から、君達に注目していたんだ』

BGM: --:-- / --:-- Play

12

スタッフ

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『——COUNT Xのあたりからは、特にね』
13

彰人

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『そんな頃から見ててくれてたんすか』
14

スタッフ

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『うん!
なんかこう、僕のアンテナがビビ!っと反応してね!
それから追いかけてたんだけど……』
15

スタッフ

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『だからこそ、予選の歌を聴いた時はびっくりしたよ!
この短期間で、一気に化けた!ってさ!』
16

スタッフ

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『本戦での活躍も、本当に楽しみなんだ!
ダークホースとして頑張ってくれよ!』
17

こはね

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『ありがとうございます!
そう言ってもらえて、嬉しいです』
18

スタッフ

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『でも本当に、どうしてあんなに良くなったんだい?
特別な裏技でも使った?』
19

冬弥

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『裏技というわけではないですが……予選でいい歌が歌えたのは、
ライバル達のおかげです』
20

スタッフ

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『ライバル?』
21

冬弥

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『はい。実は、illysとEmbersの力を借りて練習して——』
22

スタッフ

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『え……!』
23

サラ

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『illys達と?』
24

冬弥

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『ええ、そうですが……』
25

こはね

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……?
26

サラ

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『……なるほど。
そういうことだったんですね』
27

Listen

『え?』
28

サラ

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『……ここに来た時、DGを少し警戒していた様子だったので
気になっていたんですが——』
29

サラ

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『エレナとレベッカから、昔の話を聞いていたのだなと思って』
30

こはね

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『えっと……』
31

こはね

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『エレナさん達からはそこまで詳しい話は聞いていません。
でも……』
32

こはね

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『DGさんのやり方に共感できないという話は、少し』
33

サラ

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『……そうですか』
34

サラ

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『やはり一度できてしまった溝を埋めるのは、
簡単ではないですね』
35

彰人

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『溝、ですか』
36

サラ

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『…………』
37

こはね

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『……あの。よかったら聞かせてもらえませんか?』
38

サラ

Listen

『え?』
39

こはね

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『エレナさん達は、DGさんのことを……
目的のためならなんでもやる冷たい人のように言っていました』
40

こはね

Listen

『でも、今日DGさんと会って話してみても、
私にはそう思えなくて……。
だから——』
41

こはね

Listen

『どうしてエレナさん達がそう思うようになったのか、
知りたいんです。できる限りでいいので』
42

サラ

Listen

『…………』
43

サラ

Listen

『これは、私の見解ですが——』
44

サラ

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『きっとDGは、焦ってしまったんだと思います』
45

サラ

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『——彼女達の才能が、あまりにも大き過ぎて』
46

Listen

『……どういうことですか?』
47

サラ

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『あのふたりは、子供の頃から素晴らしい才能の持ち主でした』

BGM: --:-- / --:-- Play

48

サラ

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『事実、その実績は凄まじいもので……』
49

サラ

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『デビュー時から、数千万再生は当たり前。
国内最大級のライブハウスのチケットが、
一瞬でソールドアウト——』
50

サラ

Listen

『彼女達が残した逸話を数えれば、キリがありません』
51

Listen

『そ、そんなにすごいミュージシャンだったの……!?』
52

サラ

Listen

『無理もありません。
事務所を辞めた時、名前も変えていますから』
53

サラ

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『“Noverse”という名前は聞いたことがありませんか?』
54

彰人

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『……! Noverse……!?』
55

Listen

『Noverseって、あの!?
一番ヒットした“Rise”とか、数十億再生じゃない……!?』
56

こはね

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『す、数十億……!』
57

冬弥

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『……たしかに、言われてみれば声質が同じだ……。
歌い方が変わっていて気付かなかったが……』
58

Listen

『活躍してたのも結構前だもんね。
大人になってて、わからなかったな……』
59

サラ

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『……皆さんにも知ってもらえていて、何よりです』
60

サラ

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『ですが、彼女達はその名前も捨ててしまいました。
“新しい道は、自分達の力だけで切り拓く”——と』
61

こはね

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『自分達の力だけで……』
62

Listen

『……なんだか、エレナ達らしいね』
63

サラ

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『…………』
64

サラ

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『……DGは、ふたりの歌を
できるだけ早く世界に広めたかったんだと思います』
65

サラ

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『それで、熱を入れてプロデュースをして……
やれることは、本当に全てやりました』
66

サラ

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『けれどそれが……エレナ達にとって、
息苦しかったのではないかと』
67

Listen

『あ……』

Sound Effect: Play

68

エレナ

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アーティストも、歌も。『商品』としてしか見てない。
大事なのは、売れるかどうか
69

エレナ

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それで——売れるなら、どう使うか。それだけ
70

Listen

『それで……ふたりは
商品扱いされてるみたいって思ったのかな』
71

冬弥

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『……そのすれ違いは、ありえない話ではないな』
72

こはね

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(……そっか)
73

こはね

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(そういうすれ違いがあったなら……
エレナさん達がDGさんをああいう風に思うのも、わかるな)
74

こはね

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(わかる、けど……)

Sound Effect: Play

75

エレナ

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ダメ!
76

スタッフ

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『僕達としては、
またillysに戻ってきてもらいたいんだけどね』
77

サラ

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『そうですね……。
今はどこにも所属していないので、
どうしても知られる範囲が狭いですし』
78

スタッフ

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『ホント、もったいないよなあ。
どんな条件なら契約してくれるんだろう……』
79

スタッフ

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『あ、そうだ……!
君達、illysにちょっと声かけてみてくれないか?』
80

冬弥

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『え?』
81

スタッフ

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『話し合いのきっかけを作ってもらいたいんだ!
あの子達の歌は、もっといろんな人に聴かれるべきだし……!』
82

Listen

『ちょ……! 聴いてほしいって気持ちはわかりますけど
それはできませんよ!』
83

スタッフ

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『え? どうして?』
84

Listen

『だって、“自分達の力だけでやる”っていうエレナ達の気持ちを
無視することになるじゃないですか!』
85

スタッフ

Listen

『あ……そっか。
そうだよね……ごめんよ』
86

サラ

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『それに、あまりに礼を欠いていますよ。
あなたにとってこの方達は目をつけていたチームかもしれませんが
今はDGの大事な客人で、期待のアーティストなんですから』
87

スタッフ

Listen

『あ……たしかに。
ほ、本当に申し訳ない!』
88

Listen

『あはは、わかってくれたなら大丈夫ですよ』
89

サラ

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『いえ、そうはいきません。
私からも謝罪させてください。
そして……今の話もきっぱり忘れてください』
90

サラ

Listen

『エレナ達がどんな道を進もうとも、私達は応援しています。
もちろんそれは……DGも』
91

サラ

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『彼は、ふたりの音楽を——心から愛していますから』
92

こはね

Listen

『サラさん……』
93

スタッフ

Listen

『本っ当に失礼なことを言ってしまった……!』
94

スタッフ

Listen

『あ、お詫びといってはなんだけど——
このスタジオで、ちょっと歌っていかないかい?』
95

彰人

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『え? ここでですか……?』
96

スタッフ

Listen

『ああ。見ての通り、なかなかいい環境だろ。
さっきは失礼なこと言っちゃったし……
それに、せっかくここまで足を運んでくれたわけだしさ』
97

スタッフ

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『サラも、いいだろ?』
98

サラ

Listen

『ええ。皆さんがよければ、問題ありません』
99

こはね

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『え……!?』
100

こはね

Listen

『こ、こんなすごいスタジオでやらせてもらえるんですか!?』
101

彰人

Listen

マジか……そうはない機会だな。
なら、乗らねえ手はねえ
102

冬弥

Listen

ああ。一流のアーティストでも、
なかなか使えないような施設だ。貴重な経験になる
103

Listen

だよね!
じゃあお言葉に甘えて、やらせてもらっちゃおっか!
104

こはね

Listen

う、うん……!
105

冬弥

Listen

『——すみません、お願いしてもいいですか?』
106

スタッフ

Listen

『オーケー。エンジニアは……
連続ですまないが、お願いできるかい?』
107

録音スタッフ

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『もちろん。マイクチェックをするから、
まずはひとり入ってもらえるかな?』
108

こはね

Listen

ひとり……
109

こはね

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えっと……誰にする?
110

Listen

ん〜。じゃあここは——こはね! ドーンと歌ってきて!
111

こはね

Listen

え、わ、私……!?
112

Listen

うん! やっぱり最初は、こはねの歌を聴いてほしいし?
113

彰人

Listen

いや、どんな理由だよ……
114

冬弥

Listen

俺のPCに曲のデータがあるから、それを流させてもらうか。
小豆沢、どの曲にする?
115

こはね

Listen

えっと……じゃ、じゃあ——
116

こはね

Listen

RAD BLASTで歌った——『Unstoppable』にしようかな
117

冬弥

Listen

わかった。
スタッフの人に、準備をしてもらってくる

Sound Effect: Play

118

録音スタッフ

Listen

『ここでちょっと待ってくれるかい?』
119

こはね

Listen

『はい……!』

Sound Effect: Play

120

こはね

Listen

(……つい、流れで歌うことになったけど……)
121

こはね

Listen

(ちょ、ちょっとドキドキしちゃうな……!)
122

こはね

Listen

(全然知らない場所だし、すごい設備だし——)
123

???

Listen

『いや~、なんだか面白いことになったね!』

Sound Effect: Play

124

こはね

Listen

わっ……!
カ、カイトさん?
125

こはね

Listen

どうしてこんなタイミングで……あ。
もしかして、ずっと見てたんですか?
126

KAITO

Listen

『うん、ずっと見させてもらってたよ!
会社もだけど、このスタジオ、すっごい設備だね……!』

BGM: --:-- / --:-- Play

127

KAITO

Listen

『う~んいいなあ~。
こんなところで歌えるなんて、ホントに羨ましいよ!』
128

こはね

Listen

あ、あはは。私は、ちょっと緊張してますけど……
129

KAITO

Listen

『緊張?』
130

こはね

Listen

その、慣れない環境で歌うから、ちょっと不安で……
131

KAITO

Listen

『不安に思うことなんてないと思うけどなあ』
132

こはね

Listen

え?
133

KAITO

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『だって、こんなにすーっごいスタジオで歌えちゃうんだよ!
ワクワクポイントしかないっていうか……』
134

KAITO

Listen

『あ! こはねちゃん的に言い換えるなら——』
135

KAITO

Listen

『また新しい世界を知れちゃう、ってことでしょ?』
136

こはね

Listen

(新しい世界……)
137

KAITO

Listen

『だからその気持ちで、ドカーンとぶちかましちゃいなよ!』
138

こはね

Listen

カイトさん……。
ありがとうございます
139

KAITO

Listen

『……あっ、誰か来た! またね!』

Sound Effect: Play

Sound Effect: Play

140

録音スタッフ

Listen

『——お待たせ。
それじゃあ、ブースに案内するよ』
141

こはね

Listen

『は……はい! よろしくお願いします!』
142

Listen

いってらっしゃい、こはね!
143

録音スタッフ

Listen

『——じゃあ、ヘッドホンつけて待機しておいて。
準備ができたら声をかけるよ』
144

こはね

Listen

『わかりました!』

Sound Effect: Play

145

こはね

Listen

(……『新しい世界を知れちゃう』か……)

Sound Effect: Play

146

こはね

Listen

(……RAD BLASTでこの曲を歌ってから、
本当にいろんなことがあったな)
147

こはね

Listen

(アメリカに来て、いろんな人に出会って……)
148

こはね

Listen

(たくさん、新しい景色を見ることもできた)
149

こはね

Listen

(——今日だって同じだよね)
150

こはね

Listen

(世界中に名前が知られてるようなアーティストと
同じスタジオで歌えることになって——)
151

こはね

Listen

(ワクワクする……!!)
152

こはね

Listen

——うん
153

こはね

Listen

(今は、あの時とは違う感情を
曲に込められる気がする)
154

録音スタッフ

Listen

『準備オーケーだ。いつでもいいよ』
155

こはね

Listen

『こっちも大丈夫です。よろしくお願いします!』
156

録音スタッフ

Listen

『わかった、流すよ——』

BGM: --:-- / --:-- Play

157

こはね

♪——————————————————————~~~っ!!
158

サラ

Listen

『……さすが、DGが見込んだだけあって、いい声ね……』
159

スタッフ

Listen

『うん。でも……』
160

こはね

Listen

(……ヘッドホンから返ってくる自分の声で、
ちょっと変な感じがする……)
161

こはね

Listen

(そっか。
いつも、杏ちゃん達の声ばっかり聴いてるもんね)
162

スタッフ

Listen

『……慣れない感じがするな。
ステージだともっとすごいんだけど』
163

冬弥

Listen

……力が出しきれていないようだな
164

Listen

やりにくいのかな……がんばれ、こはね!
165

こはね

Listen

(……慣れないし、変な感じはするけど——)
166

こはね

Listen

(でも……ちょっと楽しいな。
知らなかった感覚があって……)
167

こはね

Listen

(……そうだ! なら——いつもと違う歌い方にしてみよう!)
168

こはね

♪——————————! ♪———————~~!!
169

サラ

Listen

『……! これは——』
170

スタッフ

Listen

『そうそう、これこれ!
このビブラートが最高で——』
171

こはね

Listen

(もっと、もっと……!)
172

こはね

Listen

(思いっきり楽しもう——!)
173

こはね

♪……————! ———〜〜っ! 
♪———————……〜——!!
174

録音スタッフ

Listen

『え……』
175

録音スタッフ

Listen

『な、なんだこれ……!
声を、こんなに自由自在に……!』
176

Listen

……! やった!
さっすがこはね!
177

彰人

Listen

ノリノリだな
178

冬弥

Listen

ああ、とても楽しそうだ
179

サラ

Listen

『…………なるほど』
180

サラ

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『DGが声をかけるからにはと思っていましたが……
これほどとは』
181

録音スタッフ

Listen

『……ああ。DGが気にするのも頷ける』
182

スタッフ

Listen

『しかし、もう他社と契約はしているんだろう?』
183

サラ

Listen

『ええ。アラン・カーティスの——』
184

彰人

Listen

(……なんだ?)
185

彰人

Listen

(あっちの空気……妙な感じがするが……気のせいか?)
186

こはね

♪——————————! ♪———————~~!!
187

こはね

Listen

…………ふう
188

録音スタッフ

Listen

『——OKだ!』
189

こはね

Listen

『あ……ありがとうございます!
どうでしたか?』
190

スタッフ

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『……ああ、とても素晴らしかったよ!
思わず聴き惚れてしまった!』

BGM: --:-- / --:-- Play

191

サラ

Listen

『ええ。熱い気持ちがとても伝わってきました』
192

こはね

Listen

『ありがとうございます!』
193

録音スタッフ

Listen

『DGが呼ぶのも納得だよ。こんなに歌えるなんて』
194

録音スタッフ

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『……これはまさに——逸材だな』
195

こはね

Listen

え?
196

サラ

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『——あなたの歌は素晴らしいということよ』
197

スタッフ

Listen

『ああ! こんな原石が眠ってるなんて……!
すごい進化だ!』
198

録音スタッフ

Listen

『No.9に先を越されたな』
199

スタッフ

Listen

『うん……ああ、悔しいよ。
僕達の手で広めたかったのに……!』
200

こはね

Listen

『え、っと……』
201

スタッフ

Listen

『あ……すまない。興奮して余計なことを言っちゃったね』
202

スタッフ

Listen

『素晴らしい歌を聴かせてくれてありがとう!』
203

こはね

Listen

『あ……こちらこそ、ありがとうございます』
204

こはね

Listen

(…………なんだろう、これ)
205

こはね

Listen

(褒められて、嬉しいはずなのに…………)
206

こはね

Listen

(サラさん達の目が、なんだか——)
207

Listen

……こはね?

Sound Effect: Play

208

???

Listen

『——ああ、ここにいたんだね』
209

ダグラス

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『どうだい、みんな。
私の客人の歌は、素晴らしいだろう?』
210

こはね

Listen

(DGさん……!)
211

サラ

Listen

『思ったより早く終わったんですね』
212

ダグラス

Listen

『ああ。うまく話がまとまってね』
213

ダグラス

Listen

『こちらは……
うちのスタジオを体験してもらっているところかな』
214

冬弥

Listen

『はい。スタッフさんのご厚意で、使わせてもらっています』
215

ダグラス

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『そうか。ここにはいろいろな機材が揃っている。
存分に体験してほしいな』
216

ダグラス

Listen

『次は、誰が歌うんだい?』
217

Listen

『あ、じゃあ私がいこうかな
——こはね、交代しよっか!』
218

こはね

Listen

う、うん……!
219

こはね

Listen

(……さっきの……なんだったんだろう)
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