ニューヨーク州 路地
1
ミク
『——それで、こはねとその子達が
一緒に歌うことになったんだ?』
2
うん! もう、すっごく熱くてさ。
オーディエンスもめちゃくちゃ盛り上がってたんだよね
3
ミク
『そうなんだ。私も聴いてみたかったな』
4
冬弥
たまにあのあたりで歌っていると言っていたから、
タイミングが合えば、また会えるかもしれない
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こはね
その時は、ミクちゃんもこっそり呼ぶね。
本当に、素敵な歌だったから
6
ミク
『ふふ。楽しみにしてるよ』
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彰人
——と、見えてきたな
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彰人
あそこがフリーマーケットの会場みてえだ
9
こはね
わ、すごい……。
お店がたくさん……!
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彰人
古着に食器、アンティークの小物に絵画……
本当に、なんでも揃ってんだな
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冬弥
いろいろあるが、どこから回ろうか?
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う〜ん、あっちの雑貨も気になるけど、
向こうの服屋さんも行ってみたいかも!
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あ、でも、あそこのアクセサリーも
センス良さそうだし……ま、迷う……!
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冬弥
……これは、時間がかかりそうだな
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彰人
ったく。……小腹も空いたし、
そこでホットドッグ買ってくるから、それまでに決めてろよ
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はーい
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ミク
『へえ、屋台のホットドッグか……。
どんな感じなのか、ちょっと気になるな』
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彰人
んじゃ、一緒に行くか。
冬弥も食うか?
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冬弥
ああ、頼む
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彰人
わかった、ふたつだな
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彰人
えーっと……『ホットドッグふたつで』
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店員
『ひとつ4.95ドルで、9.9ドルだよ!』
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彰人
9.9ドルか。財布はっと……
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ミク
(……あれ?)
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ミク
(なんだろう。
あの子供、すごい勢いでこっちに走ってきて——)
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ミク
『……! 彰人、ぶつかる……!』
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彰人
え?
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彰人
うおっ…………!?
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冬弥
大丈夫か、彰人!
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彰人
ああ……。悪い、ミク。
スマホ落としちまっ——
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ミク
『私のことはいいから! それより——』
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ミク
『財布! 追いかけて!』
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彰人
は?
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ミク
『あの子、財布拾って走って行ったよ!』
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彰人
え…………
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なになに!? 財布すられたの!?
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彰人
くっそ、逃げた方向は——!
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冬弥
待て、彰人! 武器を持ってる可能性もある。
むやみに追いかけるのは危険だ……!
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少年
『やっぱ観光客はちょろいな〜!
人もいっぱいいるし、このまま逃げれば——』
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???
『——こら! 見てたぞ!』
41
???
『その財布は、君のものじゃないよね』
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こはね
……なんだろう、向こうが騒がしいね?
43
もしかして、誰かが捕まえてくれたんじゃない!?
行ってみようよ!
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彰人
あいつらは——!
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あの時の双子……!?
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スレイド
『これに懲りたら、もう二度とスリなんてするんじゃないぞ!』
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少年
『う、うるせえ!』
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こはね
あ……あの子、行っちゃったね
49
冬弥
財布は無事だったようだな。
それにしても……
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スレイド
——久しぶりだね、みんな!
ほらアキト、財布!
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彰人
お、おお……ありがとな
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彰人
つーか、なんでお前らがここにいるんだよ!?
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スレイド
ふらっと買い物に来たんだよ。
このあたりって、オレ達の地元みたいなもんだからさ
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セドリック
そうしたら、たまたま彰人達を見かけてな
55
セドリック
声をかけようとしたら
スリにあってるところを見たから、捕まえたんだ
56
そうだったんだ……
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彰人
おかげで助かったが……
まさか、こんな形で再会するとはな
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スレイド
あはは、そうだね!
でも、また会えて嬉しいよ
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スレイド
もしかして……今日ここにいるってことは、
SONIC NOTESを見に来たのか?
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え、どうしてわかったの?
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セドリック
大河さん達が出るからな。
それに、こんなに大きなイベントを
見逃すわけにもいかないだろう
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セドリック
——世界を目指すのならな
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彰人
日本で会った時も言ってたが……
お前達も、世界を目指してるんだな
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そういえば、凪さんのことも知ってる感じだったよね
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ふたりって、凪さん達とどういう関係なの?
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スレイド
あ……そうか。
この前はバタバタしてて、ちゃんと説明できてなかったっけ
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スレイド
そうだ! このあと、一緒にカフェでも行かない?
どうせなら、ゆっくり話したいしさ!
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セドリック
お前、また迷惑になるようなことを……
みんな、観光を楽しんでいるところだろう
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私達は全然いいよ!
今日はこことSONIC NOTES以外予定はないし……
いろいろ聞きたいことはあるしね
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スレイド
じゃ、近くにオレ達がよく行くカフェがあるから
そこで話そうか。コーヒーがめちゃくちゃ美味いんだ!
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冬弥
コーヒーが……。
それは楽しみだな
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セドリック
それじゃ、案内しよう。
俺達についてきてくれ
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こはね
はい。お願いします!
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