1
彰人
——よし、声出し終わったな。そろそろいくぞ
2
冬弥
ああ。前回の続きからだな
3
じゃ、最初から飛ばすよ!
4
こはね
……うん!
5
彰人
♪——————! ♪——————————!!
6
杏・冬弥
『♪——————! ♪——————————!!』
7
こはね
♪————————————————————————!
8
MEIKO
す、すごい歌ね……!
肌がビリビリしちゃう!
9
レン
こはね達は世界を獲るために、すっっっごく努力してるからな!
10
リン
そうなの! この前、アメリカにイベントを見に行ったから
気合いもバッチリ入ってるんだ!
11
MEIKO
そうなのね……!
12
MEIKO
(世界……ふふっ)
13
MEIKO
(——この子達も、司くん達と同じなのね)
14
彰人
……ふう……
15
MEIKO
ブラボ~!!
16
彰人
え……
17
MEIKO
本当にすごいわ……!
これが伝説を超えた歌なのね!
18
メイコさん!
もしかして、練習見に来てくれたんですか!?
19
冬弥
わざわざありがとうございます。
しかし——
20
彰人
なんだか……いつもと違うような……
21
こはね
えっと……あ、服が違うからかな?
22
冬弥
たしかに、そうだな……。
もしかして今日、何かイベントをやるんですか?
23
MEIKO
イベント? 特にないわよ!
24
こはね
じゃ、じゃあなんだろう……?
うーん……
25
彰人
いつもと違うっつーか、
少なくともオレ達が知ってるメイコさんじゃねえな……
26
MEIKO
おっ、鋭いじゃない!
正解は——こことは違うセカイのメイコでした~!
27
え……えっ!?
違うセカイのメイコさん!?
28
彰人
はあ? そんなことあんのか……!?
29
リン
えへへっ、実はそうなんだよ~!
30
リンちゃん、レンくん!
ふたりもいたんだ!
31
ていうか、違うセカイのメイコさんって……ホントに?
32
MEIKO
あははっ! もうびっくりしちゃうわよね~!
33
MEIKO
私もこのセカイに来た時、何が起こったの~!?って
驚いちゃったわ!
34
MEIKO
でも、こうしてみんなと会えて!
素敵な歌も聴けて——
35
MEIKO
こっちの私の美味しいごはんもたらふく食べられて
と~っても楽しかったわ!
36
た、たしかに私達が知ってるメイコさんとは違う……
37
彰人
だな……
38
MEIKO
だけど、みんな本当にすごいわよね。
伝説のイベントを超えて、本当の想いを叶えて——
39
MEIKO
それで今は、世界を獲るために頑張っているんでしょ?
40
こはね
あ……
41
こはね
はい! 今は次の目標に向けて、
アメリカの大会で優勝できるようにみんなで練習してるんです
42
MEIKO
大会? そんなものがあるのね!
43
MEIKO
ふふ、頑張って!
44
こはね
ありがとうございます
45
こはね
世界の壁は、きっと……
私達が思ってるよりも高いと思います
46
こはね
これから学んでいかなくちゃいけないことや、
解決しなくちゃいけないことも、たくさんあるだろうし
きっと、簡単にはいかないだろうなって……
47
こはね
でも——
48
こはね
いつか、世界中の人を熱くさせられるような——
そんなイベントをやるために
49
こはね
次の大会は、絶対に勝ち抜きたいんです!
50
まあ、壁が高いなんて今に始まったことじゃないしね
51
冬弥
——ああ、それでも超えて
みんなでここまで来たんだ
52
彰人
絶対世界を獲るぞ。オレ達4人で
53
MEIKO
なるほどね。
世界の壁は高い、か……
54
MEIKO
じゃあ——登りきったら、
すごくいい景色でしょうね!
55
冬弥
え?
56
MEIKO
私も見てみたいわ……。
いったいそこから、どんなものが見れるのかしら……!
57
えっと……それはまだ、わからないですけど……
58
MEIKO
そうよね。一生懸命登った人だけが見られる貴重なものだし、
そう簡単には見られないわね……
59
MEIKO
——あ、でも……
60
MEIKO
このセカイ、ものすごく高い壁があるわよね!?
あれに登れば、近い景色が見えるかもしれないわ!
61
へ?
62
MEIKO
ねえ! せっかくだし、みんなで登ってみましょうよ!
63
リン
登る、って……?
64
レン
まさか、この壁を……ってわけじゃないよね?
65
MEIKO
そのまさかよ! こーんなに高い壁があるんだったら
セカイの端から端まで見渡せるんじゃない?
66
こはね
でも、大丈夫かな。
真ん中に穴が空いてるから……
67
彰人
まあ、そこ以外は残ってるし
上に乗れはすると思うが
68
で、でも……どうやって登るんですか?
こんなに高い場所……
69
MEIKO
ん? そんなの簡単よ!
——ほら!
70
えっ!? 壁を蹴って登ってる……!?
71
彰人
そんなアクション映画みてえな……
72
MEIKO
あんなに高い壁を軽々登っちゃうなんて……
ショーをやっていると、あんなに体を鍛えられるのね
73
MEIKO
けど、あの子達もびっくりしちゃってるんじゃ……
74
MEIKO
よっ……と!
75
こはね
本当に登っちゃった……
76
え、これ……どうする?
77
彰人
どうするも何も……無理だろ
78
だよねー……
79
MEIKOの声
——すごいわ!
このセカイって、こんな感じになっているのね
80
こはね
え……
81
MEIKOの声
みんなも、早く登ってきて!
一緒に景色を見ましょうよ!
82
彰人
いや、無理っすよ。さすがに……
83
MEIKOの声
そう? だったら……
84
MEIKOの声
ビルの屋上にちょうどいいロープがあるわ!
私が上からみんなを引っ張るから、これで登ってきて!
85
こはね
ろ、ロープで……!?
86
レン
……あ! それならあっちに
クッションになりそうなものがあったよ!
87
レン
リン、一緒に持ってこようよ!
88
リン
うん! みんな、待ってて!
89
彰人
あ、おい!
90
……私、登ってみよっかな
91
彰人
マジかよ
92
だって、どんな景色なのか見てみたいし
メイコさんが引っ張ってくれるのならいけそうじゃない?
93
こはね
……私も、ちょっと気になるかも……
94
冬弥
俺も、見てみたいが……
95
冬弥
……ロープ1本、か……
96
MEIKOの声
みんな、まだ悩んでるの?
すっごくいい景色よー!
97
冬弥
うっ……
98
彰人
……わかった、待ってろ冬弥。
どこかに登れる場所があるかもしれねえ
99
こはね
う、うん……!
先に行って、ちょっと見てくるね……!
100
冬弥
すまない……
101
レン
みんなー!
クッション持ってきたよ!
102
ありがと! じゃあいこっか。
よいしょ、っと——
103
彰人
っし、思ったより登れそうだな
104
こはね、大丈夫?
105
こはね
うん、なんとか……!
106
レン
みんな、頑張って!
107
リン
無理しないでね~!
108
はーい! 大丈夫だよ!
109
MEIKOの声
もうちょっとよ~、みんな!
ファイ、オー!
110
彰人
完全に部活のテンションなんだよな……
111
でも、もうちょっとだよ!
112
こはね
うん……!
あと1mくらいかな……
113
こはね
あ、あそこ……
目の前にあるビル、広い屋上があるよ
114
こはね
あそこから、壁のでっぱりを伝ってくれば
青柳くんも登ってこれそうじゃない?
115
彰人
ああ、たしかにいけそうだな。
お前ら先に行ってろ
116
彰人
冬弥、こっちに来れるか?
117
冬弥
あ、ああ……
118
彰人の声
大丈夫だ、引き上げてやるから
登ってこい
119
冬弥
わかった……!
120
冬弥
——っと……
121
MEIKO
これで4人全員ね。
みんな、お疲れさま!
122
彰人
いや、マジで疲れた……
123
でも、冬弥もこれてよかったよ!
さすがに難しいかな~って思ったけど……
124
こはね
東雲くんが頑張って引き上げてくれたおかげだね
125
彰人
メイコさんがいなきゃ無理だったけどな。
冬弥、大丈夫か?
126
冬弥
ああ……。地面が遠くて不安だが、なんとか……
127
MEIKO
さあみんな、見て見て!
セカイの壁のてっぺんからの景色を!
128
こはね
景色——
129
わあっ、すごい……!
130
冬弥
街が遠くまで続いている……
131
こはね
あ……!
あのあたり、アメリカに行った時に見たのと似てるかも
132
彰人
あっちは見たことねえ街並みだ。
いつか、ああいうところでも歌いてえな
133
MEIKO
そうね。世界を獲るってことは、
それこそ世界中のストリートを沸かせるってことだもの
134
MEIKO
みんなが大会に勝って、
新しい壁を自分達の力で超えた時——
また新しい景色が見えてくるのかもしれないわね
135
こはね
あ……
136
こはね
そっか……。
それなら、もっと頑張らないとですね
137
こはね
新しい景色を見るためにも——!
138
冬弥
そうだな。
なんだか、背中を押してもらった気分だ
139
すごいライバルもいるし、もっと成長しなくちゃね!
140
彰人
ああ、誰にも負けられねえからな
141
MEIKO
ふふっ。みんななら、きっと大丈夫よ!
142
MEIKO
だって『壁を超えた先の世界を見たい』っていう気持ちだけで、
このたかーい壁にだって登れちゃうんだもの!
143
メイコさん……
144
はい、頑張ります!
145
MEIKO
(……みんなの顔が、また輝きを増しているわ)
146
MEIKO
(ショーをしている私は、
ほんのちょっとだけ破天荒だから少し心配だったけれど……)
147
MEIKO
(この私だからこそ、
見せてあげられる景色があったんでしょうね)
148
MEIKO
……ありがとう、私!